川崎記念&マイスターチャレンジ&ヴィクトリーチャレンジ&王者の眼差し賞
(2016/2/24)
1月25~29日の開催では、恒例の佐々木竹見カップジョッキーズグランプリが行われました。上位3名が同ポイントで並ぶという接戦で、総合優勝は第2戦を制したJRAのミルコ・デムーロ騎手でした。川崎所属騎手は、山崎誠士騎手が12位、町田直希騎手が14位という結果でした。また最終レースに行われた『王者の眼差し賞』はゴール前3頭の接戦となり、勝ったのは大井の真島大輔騎手でした。
そして今年最初のJpnI、川崎記念は、ホッコータルマエが3連覇を果たしました。
今回はこの4レースについて、佐々木竹見さんにうかがいました。(聞き手・構成/斎藤修)
川崎記念(優勝馬ホッコータルマエ) 2016年1月27日(水)
斎藤 |
ホッコータルマエは今回も好スタートでした。
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竹見 |
サミットストーンがハナを取りにいきましたが、おそらく逃げるのは決めていたのでしょう。それで縦長の展開になりました。ホッコータルマエの幸騎手は、どの馬が行っても関係ないという乗り方でした。1周目のスタンド前でうしろを振り返って、相手はサウンドトゥルーしかいないという乗り方をしています。前は気にせず、うしろばかり見ていました。 |
斎藤 |
向正面ではサウンドトゥルーが内からホッコータルマエに並びかけてきました。 |
竹見 |
幸騎手がうしろを確認したところで、サウンドトゥルーが内から並びかけてきましたから、幸騎手は不意を突かれたのではないでしょうか。それだけにサウンドトゥルーの大野騎手の仕掛けはよかったと思います。ただあそこで行き切ってしまってもよかったかもしれません。 |
斎藤 |
ホッコータルマエは3コーナー過ぎでまた差を広げています。 |
竹見 |
ホッコータルマエは、直線で早めに先頭に立って、サウンドトゥルーが並びかけてきましたが、最後まで交わさせませんでした。こういうパターンになるとホッコータルマエは強いです。サウンドトゥルーは川崎は初めてで、きついコーナーで少し置かれるところがありました。 |
佐々木竹見カップジョッキーズGP マイスターチャレンジ(優勝馬キネオアレグロ) 2016年1月26日(火)
斎藤 |
真島騎手が逃げて、人気の戸崎騎手が2番手から。勝った矢野騎手は6番手あたりの追走でした。 |
竹見 |
真島騎手がいいペースでレースを引っ張りました。デムーロ騎手はラチ沿いのいい位置を追走していました。 |
斎藤 |
矢野騎手はどのあたりの判断がよかったですか。 |
竹見 |
前にいた人気の戸崎騎手を目標に、3コーナーから早めに動いていったのがよかったと思います。真島騎手が平均より少し早いペースで逃げてくれたことで、矢野騎手はレースをしやすかったと思います。 |
斎藤 |
1番人気の戸崎騎手が2着に粘って、3着は、ゴール前で突っ込んできた人気薄の左海騎手でした。 |
竹見 |
左海騎手は中団よりうしろからの追走でしたが、3~4コーナーで内々をうまく回ってきたのがよかったです。 |
佐々木竹見カップジョッキーズGP ヴィクトリーチャレンジ(優勝馬ストリークライト) 2016年1月26日(火)
斎藤 |
連勝中の馬が当たって1番人気に支持されたのがデムーロ騎手でした。 |
竹見 |
スタートもよかったですし、5番手あたりの馬群の中でじっと我慢していました。普通なら3コーナー手前あたりで外に持ち出して仕掛けていくところですが、そこでもまだ我慢していました。そのあたりが普通の騎手とは違うところです。私なんかでも、あそこまで我慢して乗ることはおそらくできなかったと思います。その道中で我慢したぶんが、最後、ゴール前の伸びにつながりました。 |
斎藤 |
初めて騎乗する馬でも、脚の使いどころとかはわかるものなのでしょうか。 |
竹見 |
終いのいい馬だということはおそらくレース前に聞いていると思いますが、それにしてもよく最後の脚を使いました。道中の位置取りから、最後の追い出しから、感心して見ていました。 |
斎藤 |
2着の真島騎手は、デムーロ騎手の直後を追走していました。 |
竹見 |
4コーナーでは前の馬がバテて、追い出しを待つところがありました。それでも我慢して、直線ではよくラチ沿いを抜けてきたと思います。惜しくも2着でしたが、好騎乗でした。 |
王者の眼差し賞(優勝馬キャバーン) 2016年1月26日(火)
斎藤 |
スタート後は前が競り合うところ、真島騎手のキャバーンは5番手あたりからの追走でした。 |
竹見 |
スタートして1番人気の矢野騎手が先頭でしたが、外枠から藤江騎手がゆずらず行く気を見せたので、前は流れが速くなりました。それを見て真島騎手は内に入れました。結果的に、前半5番手集団を追走していた3頭でゴール前接戦となったので、やはりそのあたりの位置取りがペース的にはよかったのでしょう。 |
斎藤 |
ゴール前の接戦を制したのが真島騎手でした。 |
竹見 |
道中でずっと我慢していたのが真島騎手でした。さらに内を回ってきたことも、最後のわずかな差になったと思います。キャバーンは吉原騎手が乗ったりしてもなかなか勝てなかった馬ですが、今回は真島騎手だから勝ったと思います。 |