2008年度の南関東最終開催となる3月29日~31日の3日間開催は、今年初のスパーキングナイターとして行われました。
29日のメインは山崎誠士騎手、30日のメインは今野忠成騎手と、それぞれ川崎所属騎手が勝ちました。今回はこの2レースと、最終日の最終レースに行われた川崎ジョッキーズカップを振り返っていただきました。(聞き手・構成/斎藤修)
東風特別(優勝馬バルバンクール)2009年3月29日(日)
斎藤 |
スタートで、山崎誠士騎手のバルバンクールと、水野貴史騎手のミヤビツヨシオーが競り合いましたね。 |
竹見 |
ミヤビツヨシオーはハナに行けば粘りますからね。(調教師から)前に行けと言われていたんでしょう。ただ、バルバンクールが2番、ミヤビツヨシオーが大外の12番。バルバンクールの誠士君も譲らない構えでしたから、外の馬はよっぽど速くない限り前へは行けません。 |
斎藤 |
バルバンクールは、直線でも後続を寄せつけませんでした。 |
竹見 |
3コーナーあたりから後ろが追ってきましたが、4コーナーではみんな脚いろが一緒になってしまいました。バルバンクールは内枠に入ってハナを譲らなかったのが勝因でしょう。 |
斎藤 |
1番人気、的場文男騎手のメインバンクが2馬身差の2着でした。 |
竹見 |
バルバンクールとミヤビツヨシオーが前で競り合って、的場騎手はそのすぐ後ろの一番いい位置につけられました。この馬も、このクラスでは力が上ですね。 |
斎藤 |
川崎の1600メートルは、やはり1コーナーまでが勝負ですか。 |
竹見 |
そうですね。ただ、あまり無理して行ってもよくないんです。ダッシュがあまりよくないような馬が外枠に入ったときなどは、じっくりと構えて内のいい位置をとれることがあるので、むしろいいときがあるんです。 |
陽春特別(優勝馬グランドバイオ)2009年3月30日(月)
斎藤 |
1番人気、今野忠成騎手のグランドバイオは中団からでした。このレースは、東風特別とは違って前に行く馬がなく、スタート後はどの騎手も他の馬の出方をうかがっている感じでした。 |
竹見 |
その中でも、真島君のアイウィルウインが前に行く馬なので、行きましたね。2番手の御神本君(クリノソーニャ)も楽に2番手。追って行ったのは坂井君(トキノフレンチ)くらいで、これが3番手でした。 |
斎藤 |
今野騎手は、最初から中団を狙っていたんでしょうか。 |
竹見 |
そうですね。終いの脚がいい馬ですから、直線に賭けていたんでしょう。どの馬もそれぞれいい位置がとれたと思います。 |
斎藤 |
直線では、内から藤江渉騎手のヤマイチカチドキも抜けてきました。 |
竹見 |
藤江君は、4コーナーで外に出そうと思ったんですが、今野君に進路をふさがれました。それでも、直線を向いて内が開いたので、そこからうまく抜け出してきました。川崎は4コーナーのカーブがきついですから、どうしても外に膨れることがあります。ただ、外の今野君はうまく回りましたね。ここは、やはり外を回ったほうが安全です。グランドバイオとヤマイチカチドキは、このクラスでは力が抜けていましたね。 |
川崎ジョッキーズカップ(優勝馬フリートブルー)2009年3月31日(火)
斎藤 |
1番人気のフリートブルー(山崎誠士騎手)がすんなりとハナに行きました。 |
竹見 |
このレースは川崎の騎手ばかりで、みんな、フリートブルーが強いのはわかってますから、競りかけて行きませんでした。 |
斎藤 |
結局、行ったままの決着でした。 |
竹見 |
今回は馬群が固まらずにバラケました。藤江君(ヒカルオンリーワン)、町田君(アコニットヒカル)、金子君(タイセイユニオン)らの人気どころがいい位置につけて、そのままでした。フリートブルーは1年くらい前はずっと連勝していた馬で、このクラスではさすがに強いですね。ただ、テンから楽して行って、もっと楽に勝てるかと思いましたが、最後は思ったほど余裕はありませんでした。そのあたり、7歳という年齢でしょうか。 |
2009年4月21日