スパーキングレディーカップ&月見草特別&百合特別
7月2日~6日の開催で、メインとして行われたホクトベガメモリアル・スパーキングレディーカップ(JpnIII)は、地方初参戦となったJRAのスティールパスが重賞初制覇。船橋のクラーベセクレタが2着でした。
5日の月見草特別は、9番人気アドバンスピールが人気のクイーンサバンナをゴール前でとらえ、川崎転入後11戦目での初勝利。鞍上は町田直希騎手でした。また、同日最終レースの百合特別は、4番人気のコウエイクレストが前走から2連勝。鞍上は藤江渉騎手でした。
今回はこの3レースについて佐々木竹見さんにうかがいました。(聞き手・構成/斎藤修)
スパーキングレディーカップ(優勝馬スティールパス) 2012年7月4日(水)
斎藤 | 勝ったスティールパスは中団からの追走でした。 |
竹見 | スタート後、他のほとんどの馬が少し気合を入れて行っているところ、スティールパスの蛯名正義騎手だけはまったく仕掛けていません。それで互角に行けるのですから、ダッシュ力があるのでしょう。少し下げて外に出したかったのかもしれません。3番手のクラーベセクレタをマークする位置につけました。 |
斎藤 | 4コーナー手前でクラーベセクレタが仕掛けたときに、スティールパスも外から一気に迫り、直線では2頭の競り合いになりました。 |
竹見 | スティールパスの蛯名騎手はかなり自信を持って乗っていたと思います。クラーベセクレタを競り負かすのですから強いです。クラーベセクレタの戸崎騎手も、3番手の好位から正攻法のレースでうまく乗っていましたが、それ以上にスティールパスが強かったということでしょう。 |
斎藤 | 1番人気のミラクルレジェンドは、直線案外伸びませんでした。 |
竹見 | 岩田騎手は4コーナーで内を突いて一瞬行き場をなくしました。あそこは外に出したほうがよかったかもしれません。それと、やはり帝王賞から連闘の影響もあったかもしれません。 |
月見草特別(優勝馬アドバンスピール) 2012年7月5日(木)
斎藤 | 町田直希騎手のアドバンスピールは9番人気でした。 |
竹見 | 1番人気、杉村騎手のクイーンサバンナがハナを切って、町田騎手のアドバンスピールは、それを前に見る位置の好位をとりました。 |
斎藤 | 3~4コーナーあたりまでは、クイーンサバンナが逃げきるかという手ごたえでした。 |
竹見 | アドバンスピールは4コーナーから直線でもラチ沿いを突いて、前にはクイーンサバンナ、外にはぴたりとジンライムシュガーがいて、抜け出すところがありませんでした。ジンライムシュガーに余力があれば、アドバンスピールは最後まで出られなかった可能性もありますが、直線半ばでジンライムシュガーの張田騎手の手ごたえが一杯になって、下がったところを町田騎手はうまく抜け出しました。このレースぶりなら、次もいい勝負になるのではないでしょうか。 |
百合特別(優勝馬コウエイクレスト) 2012年7月5日(木)
斎藤 | 3歳のコウエイクレストは、中団よりうしろからの追走でした。 |
竹見 | 藤江騎手は仕掛けて行きませんでした。ダッシュ力もあまりないのかもしれません。向正面ではずっと追いどおしで、3コーナー過ぎでようやく先団にとりつきました。 |
斎藤 | それでもゴール前はすごい脚を使いました。 |
竹見 | 4コーナーでは、手ごたえのよくない1番人気のファーストベットの内を突いて、直線では真ん中を割ってきました。道中はちょっともたもたしているような感じの馬ですが、最後の一瞬の脚はすごいですね。藤江騎手の好騎乗もあったと思います。 |
2012年8月1日