スパーキングサマーカップ&オーガストフラワー賞&西瓜(すいか)特別
8月18日~22日の開催のメインとして行われたスパーキングサマーカップは、浦和・小久保智厩舎のワンツー。勝ったのは6番人気トーセンアレスで、鞍上は船橋の張田京騎手でした。
19日に行われたJRAとの条件交流・オーガストフラワー賞は、今野忠成騎手のモフモフが断然人気にこたえての快勝でした。また20日の最終レースに行われた西瓜(すいか)特別は、逃げて直線でも先頭だった町田直希騎手のリアルアビリティーがラチに接触、そこを抜けだしたのが、山崎誠士騎手のリュウグウノツカイでした。
今回はこの3レースについて、佐々木竹見さんにうかがいました。(聞き手・構成/斎藤修)
スパーキングサマーカップ(優勝馬トーセンアレス) 2014年8月20日(水)
斎藤 | トーセンアレスは5、6番手あたりからの追走でした。 |
竹見 | 前は4頭が競り合う形で、特に外の2頭が引かずに競りかけていきましたから、最初のゴール板あたりでも競り合ったままペースが速くなりました。それで5番手以下は無理にはついていきませんでした。御神本騎手のミラーコロ、張田騎手のトーセンアレスあたりは、いいペースで追走できたと思います。 |
斎藤 | 張田騎手は3コーナーから内を突きました。 |
竹見 | これは張田騎手がうまく乗りました。4コーナーでも内で我慢して、直線を向いてちょうど内が空きました。対して御神本騎手は、向正面で一旦下げてトーセンアレスのすぐうしろを追走する形になり、直線を向いたところでは前が壁になってしまいました。これでは外に持ち出すしかなく、4頭分ほど外に切り替えました。 |
斎藤 | 直線ではトーセンアレスが一瞬にして突き放しました。 |
竹見 | トーセンアレスはいい脚を使いましたが、御神本騎手のミラーコロもよく伸びています。2着のジョーメテオをとらえきれず3着でしたが、外に持ち出すロスは大きかったです。コースどりの判断というより、今回は運が大きかったですね。それにしても小久保調教師は、2着のジョーメテオとワンツーで、翌週のアフター5スター賞(大井)もサトノタイガーで勝って、勢いがあります。 |
オーガストフラワー賞(優勝馬モフモフ) 2014年8月19日(火)
斎藤 | ダッシュよく先頭に立ったのはキョウエイスパークで、今野騎手のモフモフはピタリと差のない3番手を追走しました。 |
竹見 | モフモフはダッシュ力もあります。外枠からでもすぐに先行集団にとりつきました。枠順の関係で、キョウエイスパーク、シャムネコで、モフモフという位置取りになりました。ただモフモフは3連勝中でしたから、3番手につけた時点で、今野騎手はある程度勝てると思ったのではないでしょうか。 |
斎藤 | 3コーナー過ぎから前をとらえに行きました。 |
竹見 | 3コーナーあたりでも手ごたえは楽なままで、直線で追い出されると、いい伸びを見せて、あぶなげのない勝ち方でした。 |
斎藤 | モフモフはデビュー戦で負けたあと、長い休みがあって、今年5月に復帰してからこれで4連勝です。 |
竹見 | まだまだ勝ち方に余裕がありますから、この馬は重賞に出てくるくらいに出世するかもしれません。 |
西瓜(すいか)特別(優勝馬リュウグウノツカイ) 2014年8月20日(水)
斎藤 | 山崎騎手のリュウグウノツカイは、好スタートも控えて内の4番手からでした。 |
竹見 | おそらく外の馬が行くのはわかっていたでしょうから、ラチ沿いの一番いい位置をとりました。 |
斎藤 | 逃げた町田騎手のリアルアビリティーが直線でも余裕があっての単独先頭で、完全に勝ったかと思いましたが、内によれてラチに接触してしまいました。 |
竹見 | リアルアビリティーは普段から気性の悪さが目立っています。左ムチを入れたのに反応してラチにぶつかって、危ないところでした。競り合って力を発揮する馬なので、早めに抜け出さずに、後続を引きつけたままだったら素直に走っていたかもしれません。 |
斎藤 | そこを抜けてきたのがリュウグウノツカイでした。 |
竹見 | 4コーナーから追い出されるとしっかり伸びてきました。正攻法の競馬で、もともと馬に力もありました。 |
2014年9月9日