川崎記念&マイスターチャレンジ&ビクトリーチャレンジ&王者の眼差し賞
1月23~27日の開催のメインとして行われた川崎記念は、スマートファルコンがレコードで圧勝、ダートグレード9連勝を達成しました。
この開催では恒例となった佐々木竹見カップ・ジョッキーズグランプリも行われ、今回は南関東所属騎手が表彰台を独占する結果となりました。そして、その最終レースには、本企画をレース名に冠した『王者の眼差し賞』が行われました。
今回はこの4レースについて佐々木竹見さんにうかがいました。(聞き手・構成/斎藤修)
川崎記念JpnI(優勝馬スマートファルコン) 2012年1月25日(水)
斎藤 |
スマートファルコンは絶好のスタートでした。 |
竹見 |
ダッシュがよかったですね。フリオーソの戸崎騎手も前に行こうとしていたと思いますが、スマートファルコンにあの勢いで行かれたら控えるしかありません。 |
斎藤 |
コースレコードを2秒も更新する決着となりました。 |
竹見 |
スマートファルコンにこのペースで先行されたら、かなう馬はいないでしょう。東京大賞典のときは後続がついてきたので、早めに手綱を離しましたが、今回は3コーナー過ぎまで抑えていました。乾ききっていたダートに雨が降って、いい具合に馬場が締まっていました。スマートファルコンにはスピードの出やすいこういう馬場が一番合うのではないでしょうか。ダートを走る馬は、スマートファルコンもそうですが、爪がいい形をしています。そういう意味では、フリオーソもいい爪をしています。 |
斎藤 |
フリオーソは、スマートファルコンを追走しましたが、残念ながら3着でした。 |
竹見 |
今回は休み明けもあったと思います。それでも3着ですから、8歳でもこれだけ走るのは、やはりすごい馬です。 |
マイスターチャレンジ(優勝馬トウカイバロン) 2012年1月24日(火)
斎藤 |
勝った森泰斗騎手のトウカイバロンは、5~6番手からでした。 |
竹見 |
1コーナーを回るあたりでは、先行した4~5頭の塊のうしろにつけて、うまく内に入れています。3~4コーナーで外に出して上がっていったときの手ごたえが、他の馬とはぜんぜん違いました。1番人気で、馬の力も違っていたと思います。 |
斎藤 |
3着の赤岡騎手は、4コーナーで大外を回って追い込んできました。 |
竹見 |
後方からの追走だったので、このくらい団子状態になると内に入れるわけにもいかず、外を回してくるしかないので、これはしかたないです。川崎の3~4コーナーで馬群がこれほど固まるのはめずらしいですね。 |
ビクトリーチャレンジ(優勝馬ダルタニヤン) 2012年1月24日(火)
斎藤 |
内枠から戸崎騎手のダルタニヤンがすんなりとハナに立ちました。 |
竹見 |
普段はうしろから行っている馬で、直線追い込んで届かずというレースをしているので、今回も6番人気と人気はありませんでしたが、戸崎騎手は遅くもなく早くもなく、平均ペースでした。 |
斎藤 |
向正面で後続が仕掛けてきてもハナは譲りませんでした。 |
竹見 |
馬も気持ちよく余裕を持って走っていましたから、もともと終いのいい馬がこういう展開になれば、強いレースをして当然でしょう。直線でこの馬が追い出したら、後続の馬はついてこられませんでした。 |
王者の眼差し賞(優勝馬ハートゴールド) 2012年1月24日(火)
斎藤 |
的場騎手のハートゴールドの逃げ切り勝ちでした。 |
竹見 |
的場騎手は1番枠なので、最初から行く気を見せてハナに行きました。直線でもほとんど追うところがなく、このクラスでは力が抜けていました。 |
斎藤 |
3着に追い込んだ杉村騎手のリコーレッドは、スタート後はうしろから2番手でした。 |
竹見 |
内からうまく位置取りを上げて行って、4コーナーでは4番手。馬群がバラけてうまく抜けました。直線でもよく伸びています。このクラスなら、次あたりはチャンスがあるのではないでしょうか。 |
斎藤 |
吉原騎手のクラッチシューターは、道中折り合いがつかず5着でした。 |
竹見 |
折り合いというより、口向きが悪くて、ずっとフワフワしています。手綱を引っ張れば折り合いはつかないし、だからと言って手綱を放しても伸びないという、これはしかたないですね。 |
2012年2月21日